石破茂氏「国民投票法改正など」(令和3年5月7日)から

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石破茂氏「国民投票法改正など」(令和3年5月7日)から

昨日(5月8日)、拙文「改憲論議を『正道』に戻すために」を書いた後、今日(9日)、石破茂オフィシャルブログに、「国民投票法改正など」(5月7日)があることを発見しました。

 文中、「改正推進の使命感と熱意」、「国民の英知に対する怖れをもって、真摯に」等の言葉は実に重く、改めて、石破議員には是非ご奮闘をお願いしたいと思います。

 多くの方に読んでいただきたく、以下、関連の部分を転載致します。(太文字・改行は引用者が付けました) 


 昨6日、衆議院憲法審査会において国民投票法改正案が修正・可決され、今国会で成立の見込みとなりました。審査会幹事をはじめとする多くの方々の努力には敬意を表しますが、なぜ単なる手続法の改正にこれほどの時間がかかってしまったのか、私には全く理解が出来ません。
 
「国はテレビCMやインターネット広告などの規制について3年を目途に法制上その他の措置を講じる」との付則も設けられました。資金の多寡や権力の強弱によって有権者に対する訴求力が異なるようなことがあってはならないのは当然のことですが、この措置が講ぜられるまでの間も憲法本体の議論は進めるべきですし、併せて、憲法改正の重要性に鑑みれば、投票率の下限も定められるべきものと思います。反対勢力の投票ボイコット運動を誘発する、との危惧ももっともですが、そのような病理的な現象で本質論が看過されるべきではありません。

 国民投票法のような手続法でさえこのような時間を要したのですから、憲法本体の議論の進展と実際の改正までの道のりは前途遼遠という感じも致しますが、それは憲法改正にどれほどの使命感と熱意を持つかの問題なのだと思います。第9条第1項・第2項をそのままにして第3項に自衛隊を明記するという論理的にも政策的にも成り立たない案を掲げたままで、改正推進の使命感と熱意が伝わるとは思えません。我々は国民の英知に対する怖れをもって、真摯に臨まなくてはなりません。コロナ対策も、憲法改正もその本質は同じものです。

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